クオーターブローグ-4




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 カワムラヒデトモではメンズとレディースのオーダーメイド靴や靴修理を行っています。

 こちらのブログは靴の製作の様子を掲載しています。

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 さてメンズのクオーターブローグの製作の続きを取り上げます。

 前回はパターンを作り、それをもとにして試作用の革を切り出した様子までご紹介しました。





 それで今回はその続きで、切り出した革を貼り合わせてミシンを使って縫っていきたいと思います。


 まず漉き機で貼り合わせる箇所などの厚みを調整した後、革を接着剤で貼り合わせてからその部分をミシンで縫います。





 そのようにして試作用のアッパーが出来上がりました。





 今回の靴はクオーターブローグということで、ストレートチップのデザインに少し装飾を施すデザインになります。

 ストレートチップはシンプルでスタンダードなデザインですが、上品な雰囲気がありながらほんの少しカジュアルな要素が加わります。


 このアッパーをワニと釘を使って釣り込みます。

 つり込み具合をチェックするだけですので、最小限の釘で留めます。





 写真をご覧いただくと少し光っていることがお分かりだと思いますが、試作用の革には表面に光沢が出る革を使っています。

 この革を使うとライトの光をしっかり反射するため、つり込んだ時の状態が細かく分かるようになります。

 木型から浮いている箇所があったり、きれいに釣込みができていないとハイライトの線が乱れます。

 また、貼り込みしろにどの程度の段差ができているのかも把握することができます。

 このように、木型にアッパーが合っているのか容易に確認することができます。


 さてそのようにして木型に合わせたら、各部分をチェックします。

 全体的なデザインやつま先のバランス、トップラインの隙間や形、クオーターやかかとの収まり具合、つり込みしろなどです。

 革でアッパーを作ることによって、紙ではわからなかったことがさらに明らかになります。


 このようにつり込むといくつかの気になる点が浮かび上がりました。

 今回の木型では特に外側にアタッチを加えたのですが、その理由で少し浮きが生じています。

 さらにトップラインにも隙間が生じ、全体的にたるんでしまっています。

 さらに羽根やヴァンプ、カウンターなどのデザインバランスも改善が必要であると感じました。

 つまりほとんど改善が必要です。


 以前にも書きましたが、シンプルなデザインゆえに少し修正を加えると全体のバランスが崩れてしまうことがあります。

 思ったより修正が必要だったのですが、完成してから気づかなくてよかったと前向きに考えたいと思います。

 より良い履き心地にするため、そしてさらに美しい靴に仕上げるためにも修正を加えます。


 パターンの工程に戻って、パターンを作り直したいと思います。

 次の工程まで進みましたら、またブログでご紹介したいと思います。

 よろしければまたご覧ください。