Uチップの靴(6)



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 さて今回は、Uチップの靴の制作をご覧ください。


 前回では、すくい縫いの工程までご紹介しました。







 すくい縫いを行ったあとは、ウェルトの内側に隙間を埋めてからアウトソールを貼ります。


 ソールはあらかじめ水に浸してから貼り、外周を切りまわします。







 今回のソールはイギリスのJ&FJベイカーです。


 このアウトソールを貼った後は出し縫いをかけていくのですが、その前に縫い糸のピッチの「当たり」をつけたいと思います。

 当たりとは、糸を等間隔で縫うためのガイドとなる溝のことです。


 それには「ウィール(ホイール)」と呼ばれる工具を使います。







 このウィールを温めてからウェルトの上で転がし、ガイドとなる溝を刻んでいきます。

 するとこのような一定間隔の溝が出来上がります。







 それができたらアウトソールの端に切り込みを入れて、革をまくり上げます。

 そして、出し縫いの糸を収めるための溝を掘ります。







 今回はこのあたりで終わりたいと思います。

 次は縫い糸を作り、出し縫いをかけます。