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カワムラヒデトモではビスポーク靴のほか、レディース靴、靴修理を行っています。
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さて今回は、Uチップの靴の制作をご覧ください。
前回では、すくい縫いの工程までご紹介しました。

すくい縫いを行ったあとは、ウェルトの内側に隙間を埋めてからアウトソールを貼ります。
ソールはあらかじめ水に浸してから貼り、外周を切りまわします。

今回のソールはイギリスのJ&FJベイカーです。
このアウトソールを貼った後は出し縫いをかけていくのですが、その前に縫い糸のピッチの「当たり」をつけたいと思います。
当たりとは、糸を等間隔で縫うためのガイドとなる溝のことです。
それには「ウィール(ホイール)」と呼ばれる工具を使います。

このウィールを温めてからウェルトの上で転がし、ガイドとなる溝を刻んでいきます。
するとこのような一定間隔の溝が出来上がります。

それができたらアウトソールの端に切り込みを入れて、革をまくり上げます。
そして、出し縫いの糸を収めるための溝を掘ります。


今回はこのあたりで終わりたいと思います。
次は縫い糸を作り、出し縫いをかけます。