Uチップの靴(5)



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 さて今回は、ブラックのUチップの制作の続きをご覧いただきたいと思います。



 前回はつり込みまでご紹介しました。







 それで今回はまずウェルトを作り、それを縫い付けていきたいと思います。


 ウェルトというのは、アウトソールと中底をつなぐ部材です。

 ハンドソーンウェルテッド製法の名前にもなっている重要な役割を果たします。


 資材屋さんでは完成品のウェルトを取り扱っているのですが、私の場合は何も加工していない段階から作ります。







 まずぎん面を取り除いたあと、縦半分に切ります。







 そしてウェルトの端を斜めにカットします。







 端を斜めに切ることによって、木型にぴったり縫い付けることができます。







 そして、作る靴に合わせた色を塗って完成です。


 ウェルトが出来上がったら、これを使って「すくい縫い」を行います。


 すくい縫いとは中底とアッパーとウェルトを同時に縫い進める工程のことです。

 履き心地に影響を与える重要な工程になります。


 これには針と糸を使い縫い進めます。







 ぐるっと一周縫うことができました。







 この次はソールを貼るのですが、その前に中物(なかもの)と呼ばれる隙間を埋める素材を入れます。