今回Uチップのアッパーが出来上がりましたので、製作の工程をご紹介したいと思います。
木型が出来上がったら、パターンを作ります。
半面に表や裏のパターンの情報が詰まっています。

半面のパターンを実際に革を切り出すためのパターンに展開します。

革の上に置いて、革を切り出します。
画像では適当に置いているのですが、方向、部位、傷やシワなどを考えながら最適な部分を切り出します。
右足と左足のパターンは異なるため、左右それぞれ用意します。
右と左の足の大きさは異なりますが、モカはなるべく同じバランスになるように作っています。
そのようにして左右の足の大きさや形の違いからくる違和感を最小限にします。

ライニングの革です。

クリッキングができたら、漉き機を使って革の厚みを調整します。
カウンターの漉きを行っています。

革を貼り合わせて、ミシンで縫っていきます。
タンの部分を縫っています。

センターシームとモカはハンドステッチを施します。
モカは革を直角に合わせて縫うライトアングルステッチを採用しています。

その他の部分も必要な個所はハンドステッチにしています。

様々な工程を経てアッパーの完成です。
今回の革はアノネイのボカルーを使いました。
