ウェルトと本底を縫うときは麻糸を使います。
この麻糸は何本もの細い糸が縒り合わさって一本になっています。

この糸の両端を細くして、靴の色に合わせて茶色や黒に着色します。


さらに糸が乾いたら強度を加えるためにチャンと呼ばれるいわばワックスのようなものを練りこんでいきます。
これがチャンと呼ばれるものです。

このチャンに蜜蝋などを混ぜて、糸に練りこみます。
その後、針に巻き付けて出し縫い用の糸が完成します。

さて、この糸の先端についてなのですが、以前はイノシシの毛を使っていました。
しかし、しばらく前から長さが短かったりなど品質にばらつきが生じていました。
そのため今では釣りに使うようなフッ素系の樹脂の糸を使っています。
長さを自由にできたり、強いので、かなり前からこれを使っています。
この糸が出来上がったら、出し縫いの工程に入っていきます。