積み上げヒール




 本底を貼り、出し縫いをかけ、コバをコテで仕上げたらいよいよヒールを組み立てていきます。


 ヒールの作り方は本当に靴メーカーによって様々ですが、私の場合は一枚の革から切り出しています。

 だいぶが少なくなってきましたので、そろそろ取り寄せるタイミングですね。





 ヒールのテンプレートを使い革を切り出します。



 

 一枚の革は部位によって革質が異なりますので、なるべく同じ箇所から採るようにしています。

 両足で6枚の革を使います。



 

 片足で3枚ずつ使い、積み上げていきます。

 この革を積み上げて、最後にトップピースを作ります。





 一枚一枚張りながら地面と平衡になるように削っていきます。

 トップピースを貼ってみて、地面にぴったり接するようにして、ぐらつきや隙間がないように整えます。

 地面に接する最後の部分はラスターやトップピースと呼ばれるのですが、これを最後に貼ります。





 トップピースは完成したものも販売されているのですが、本底と革が異なると雰囲気が変わってしまいますので、ヒールは本底と同じ革を使っています。


 すべてヒールを貼り合わせたら、包丁やナイフを使って積み上げた革をカットしていきます。





 このように包丁などで大まかに切りまわしたら、木やすりなどを使って整えていきます。