熱ゴテ




 レディースのキャンバス靴の製作を載せていますが、前回のブログまででヒールを積み上げる段階までお伝えしました。


 次にコバとヒールにインクを塗っていきます。


 今回は一番よく使っているブラウンのインクを使います。

 まずコバとヒールに塗りました。

 あとはコバの上の糸目の部分を筆を使って塗ります。





 インクを十分に乾かして、今度は熱したコテをかけていきます。





 ヒールには「イチョウゴテ」を使います。





 インクを塗った段階では、まだ表面はガサついていますのでコテによってそれを抑えていきます。

 このときに重要なのが、コテの温度です。

 温度が低いと効果が得られず、逆に温度が高いと革が焦げて黒くなっています。

 適度な温度になるように熱ゴテをかけます。


 そのように熱ゴテをかけることによって革を寝かせることができました。

 そして次に、固形のワックスを使ってつやを出します。

 これがワックスです。





 靴の色に合うワックスを選びます。

 それを温めて少し溶かし、ヒールやコバに塗っていきます。





 このワックスを使うことによって、艶を出すことができます。


 さて、もう一度コテを熱します。

 空ゴテを含めると3回目のコテがけです。

 今度は2回目よりも温度を熱くして、ワックスが十分溶けて全体に行き渡るようにします。

 解けたワックスをヒールやコバ全体に行き渡らせることができました。





 次に余分なワックスを取り除いて磨いていきます。

 きれいな艶が出るまで磨きます。





 熱ゴテが終わったら、カバーを外し、仕上げに入ります。