コバやヒールを整えることができましたので、ソールの仕上げを行っていきたいと思います。
さて、レザーソールには様々な仕上げ方法があります。
その一つの方法として前回のブログでは、レザーソールにビンテージスチールとハーフソールを貼る方法をご紹介しました。
このように革のソールの仕上げ方は、可能な限りご希望をお聞きしたいと思っています。
さて、ソールの仕上げ方法はほかにどのようなものがあるのでしょうか?
まず、革に色を塗らず仕上げる方法があります。

革本来の色や風合いを楽しむことができますね。
さらにソールの全面に色を塗る方法があります。
黒色の場合、その見た目から昔の職人さんはカラス仕上げと呼びました。
そして半分だけ色を塗る場合は半カラス仕上げと呼んだりします。
黒色にかかわらず今でも使われている呼び方です。
さて、今製作しているベヴェルドウェストの靴はフィドルバックですので、それに合わせてV字型の半カラスにすることになりました。
では実際に底の部分に着色する様子をご覧いただきたいと思います。
まず底にデザインテープを貼り、全体のバランスを考えながら外周やV字の線を描きます。

そのデザインテープを靴から剥がし、ガラスの板に貼ります。
つぎに描いた線の通りにカッターナイフでカットします。

カットできたら、デザインテープの上半分を底に貼ります。
靴の他の部分もマスキングをして、踏まずの部分を着色します。
色を塗った部分以外はガラス片で革の表面を落とし、サンドペーパーでならしていきます。

革の表面を落とすと、白っぽくなった状態になります。
この続きは着色した部分が完全に乾くまでしばらく待ちたいと思います。