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今回は中底を貼って加工する工程をご覧いただきたいと思います。
中底について取り上げるのは、6回目になります。
中底に関する過去の記事はこちらをご覧ください。
まず革を切り分けたら、ガラス片で表面を削ります。

表面を削るのは、足を入れたときに滑りにくくする、革が割れるのを防ぐ、吸水性を高めるといった理由があるようです。
なぜ断定しないのかと言いますと、この理由は職人の間で意見が分かれており、自分自身も表面を削らない状態で靴を履いたことがないので確認できないからです。
さて表面を取り除いた後は水に浸し、中心までしっかり浸透させます。
水分を含んだ中底を木型に貼り、外周を釘で打ち付けます。
中底の水が完全に抜けるまでしばらく待ちます。

さてこの中底を貼る方法として釘を使う以外に、自転車などのゴムチューブを巻いて使う方法があります。
この方法も職人によって様々な意見があるようです。
釘を使うと隙間ができやすい、チューブで巻くと水分が抜けにくい、といった意見です。
私はどちらの方法も行ったことがあるのですが、それぞれ対策方法がありますので、どちらも同じという結論に至っています。
さて今回に関してですが、かかとは釘を打たないために革が少し浮いているのが気になりました。
そのため、かかと部分だけチューブを巻きました。
さて十分乾いたら釘を抜き、外周の余分な革をナイフや包丁を使って取り除きます。

次にリブを作ります。
ナイフでカットし、溝を作ります。

ナイフで入れた切り込みを目安にして溝を作りできあがりです。

今回はレディースの2足分の中底を作りました。

中底ができたら、つり込みを行います。