中底作り―7



 当ブログをご覧いただきありがとうございます。


 前回のブログでもお伝えしたのですが、ただいま確定申告の時期です。

 個人事業主の場合、2月から3月にかけて一年間の活動を申告しなければなりません。


 今ちょうどその作業に集中的に取り組んでいるため、靴作りの作業は一時中断しています。

 一般的な会社では税理士さんにお願いすると思うのですが、私の場合は一人で行える程度の仕事量ですので自分の今の状況を把握するためにもできるところは自分で行います。


 さてそのように申告書を作成していると、一年にどんなことがあったのか振り返ることができます。


 昨年は修理業務が始まりました。

 オーダーメイドの靴を始めると自分の作った靴が修理で返ってくるようになります。

 さらに、靴修理店で働いていましたので修理も始めたいと思っていました。


 また昨年はいろいろな方と出会うことができました。

 靴業界は広いように見えて狭いものです。

 何年もお会いしていなかった方とお話し、時の流れを感じています。

 そのようなことを考えながら作業を進めています。


 話は変わるのですが、私のブログはいろんな方にご覧いただいているようです。

 靴がお好きな方だけでなく、靴業界に携わっておられる方、そして靴作りを学んでおられる方です。


 なぜわかるのかと言いますと、ブログの特定の記事が検索で上位に来ているからです。

 そのため、ブログの内容についていくつかお問い合わせをいただいています。


 例えば、「中底」と検索していただけると、「中底作り」というタイトルの記事が上位に出てきます。

 また「デュプイ シャトーブリアン」と検索すると、その革に関する記事が上位に出てきます。


 靴作りで何か情報を探している方が見てくださっているのかもしれません。

 わたしもいくつかのところで靴を学んでいたころ、様々なところに情報を求めていました。


 私にわかることであればお伝えできますので、どうぞメールでお尋ねください。




 さてそんな中、今日は少し作業を進めましたので取りあげたいと思います。

 前回ご紹介した内容も含めてお伝えします。


 アッパーが出来上がりましたので、木型に中底を貼りたいと思います。


 現在メンズを2足、レディースを2足作っていて、まもなくもう2足始まります。

 そのうちのメンズの2足に中底を貼ります。


 まず革の上に木型を置き、切り出します。







 切り出したらこのまま貼るのではなく、少し加工します。


 まず表面をガラス片で剥がします。







 これは、足を入れた時すべらない、中底の革が割れるのを防ぐ、汗の吸水を促すというような理由があると言われています。


 なぜ断定しないのかと言いますと、いろんな記事で述べているのですが表面を剥がさず靴を作ったことがないためです。

 もしもテストされた方がいらっしゃれば教えてください。


 さて表面を加工したら、水にしばらく浸します。

 木型の形にフィットさせるためです。


 革の中心まで水が浸透したら、釘を使って留めていきます。







 職人によっては自転車などのゴムチューブを使います。

 どのような方法を行うかは、きっと職人によって異なると思います。

 自分の考えに合った方法、使いやすい方法をそれぞれが選んでいます。


 中底の革が十分乾いたら釘を抜き、余分な革を包丁などでカットします。







 今日の作業はここまでにして、申告書の作成の続きを行います。

 中底作りが進みましたら、またご紹介したいと思います。