ワニ…
この言葉を聞いて、まず靴の工具を思い浮かべる方はどれほどいらっしゃるでしょうか?
靴工具の中には形から名前が付けられたものがあります。
「ひょっとこ(溝堀り)」「なまこ(木やすり)」などがそれにあたります。
そして今回の「ワニ」もその形から命名されたと言われています。
英語ではラスティングピンサーと呼ばれ、木型にアッパーをつり込むときに使います。
その形も様々で職人たちは靴によって使い分けます。

例えばレディースの靴の場合は先端が狭くなったワニを使います。
レディースは特につま先やかかとが小さく革が柔らかいので先端が小さいほうがまとめやすくなります。
一方でメンズは革が厚くしっかり力を入れるので幅が広めのものを使います。

そして特にサイドの踏まず部分はさらに力が入るものを使います。

これらのワニを使ってつり込んでいきます。
つり込みの様子はまた別の機会にブログにしたいと思います。