ただいまレディースシューズの製作に取り組んでいますので、この機会にその製作の様子をご覧いただければと思います。
レディースシューズと言いましてもハンドソーンウェルテッド製法ですので、これまでのメンズの靴と作り方はほぼ同じです。
まず、パターンを作り、それに基づいて革を切り出します。


革を貼り合わせる部分は分厚くなってしまうため、漉き機を使って厚みを調整します。
革を貼り合わせた部分をミシンで縫っていきます。


木型に中底用の革を貼り、内側と外側に溝を掘ります。
その木型にミシンで縫った革をつり込みます。


つり込みができたら、傷や汚れ防止のためビニールでガードします。


針を使ってウェルトの革を縫い付けます。(すくい縫い)
本底を貼り、糸を縫うために本底の外周を切り分けます。


針で糸を縫っていきます。(出し縫い)


出し縫いができたら、ヒールの革を積み重ねていき、
木型を抜き、靴ひもや中敷きを取り付け、磨いたら完成です。


革は普段メンズのビスポークで使っているフランスのデュプイ社のシャトーブリアンというボックスカーフになります。
シャトーブリアンはボックスカーフの中でもとりわけ柔らかく、足に馴染みやすい革でおすすめです。
公式オンラインショップとハンドメイドサイト「クリーマ」で取り扱っています。
受注製作品のため完成までお時間をいただきますが、ぜひこの機会に最高級の素材とハンドソーンの履き心地を味わっていただければと思います。