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カワムラヒデトモではビスポーク、レディース靴、靴修理を行っています。
こちらのブログではおもに製作の様子をご紹介しています。
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カワムラヒデトモでは、前述のとおりレディース靴も制作しています。
私の靴職人としてのスタートはレディース靴でした。
日本には東京・浅草をはじめ、大阪、神戸、奈良、滋賀など靴産業が発達している地域がいくつかあります。
それぞれの地域には作る靴の特色があり、たとえば大阪ではレディース靴を製造するメーカーが多くあります。
私はその大阪のレディース靴メーカーに就職し、「底付け」という工程に携わっていました。
そういった経緯もあり、今でもレディース靴を作っています。
さて今回、新しくレディース靴を作り始めましたので、その製作の様子をご紹介していきたいと思います。
作るのはフルブローグ(ウィングチップ)です。
このフルブローグは元々メンズの靴でよく見られるデザインです。
しかし現代では性別関係なく多くの方に親しまれています。
メンズのようなデザインを「マニッシュ(男性のような)」と呼ぶことがありますが、現代ではこのように性別で分けて呼ばれることはなくなっていくのかもしれません。
では製作の工程をご覧ください。
いつものように木型を用意したらデザインテープを貼り、型を採ります。

それをケント紙(クラフト用紙)に写します。
半面のパターン(型紙)に、靴に関するすべての情報を描きます。

これをさらに各パーツごとに分けて、展開します。

これを一つずつカッターで切り取ります。
するとこのように、各パーツごとに切り分けることができました。

このパーツを見ると、確かにフルグローグの靴の特徴が見て取れるのではないでしょうか?
パターンが出来上がったらこれを革の上に置き、革を裁断していきます。