ハリスツイード




秋冬のコーデになくてはならないアイテムがウール素材の服です。

コート、ジャケット、セーターなど持っておくと寒い日であっても暖かく過ごすことができますね。


さて今回はそのウール素材の中でもツイード生地について取り上げたいと思います。


ツイードはスコットランド発祥で、短く刈った羊毛を紡いでいく製法で作られます。

羊毛の量が多いため、厚みがあり保温性が高いのが特徴です。

もしかすると皆さまもツイード生地で作られた服などをお持ちかもしれません。

その中でも「ハリスツイード」はツイードの代名詞的な存在として知られ、ピュアヴァージンウールを使用している高級素材です。





以前は日本でもハリスツイードが一時期に流行し、各ブランドから様々なジャンルの製品が多く生み出されました。

皆様もその当時のハリスツイードのタグが付けられた服、バッグ、小物やブーツなどを覚えておられるかもしれません。


それが流行した一方で、一部のブランドではハリスツイードの生地の大部分がタグで占められているようなものも存在しました。


そうした事態に対応し、ハリスツイードのブランドを守るため、ハリスツイード協会によって生地やタグの使用に関して新しく規約が設けられました。

  詳しくは「ハリスツイード協会」のサイト(PDF)をご参照ください


品物の種類(衣服、バッグ、小物など)や全体に対する面積の割合(50%以上か未満)によって、使用できるタグ(ラベル)の種類が明確に分けられました。

現在はハリスツイードの生地やタグを使用するときは、その規約にならったものでなければなりません。

さて、ハリスツイードの歴史にお詳しい方ならご存じだと思いますが、長い歴史の中で様々なデザインのタグが作られました。

つまりタグを見ることによってアイテムが作られた年代が分かります。


私が初めて靴にハリスツイードを使用したときは、上の画像にあるタグ(ラベル)でした。

タグが大きかったため表のハリスツイードではなく裏革に窓を作り、そこにタグを取り付けました。

しかし現在では規約により、生地に直接もしくは生地の上の台紙に取り付ける必要があるため、そのような方法はできなくなっています。


さて、今回それらの規約に準じたハリスツイードの靴を新たに作りました。


先に述べた規約により、小さな製品(衣服やバッグ以外)で表面積の50%未満に該当するため、アクセサリーラベルもしくはシームラベルを取り付けています。


それがこちらのレディース靴です。




千鳥格子のハリスツイードにビスポークで使用しているフランスのデュプイ社「シャトーブリアン」を合わせました。

ハリスツイードの柄と色がシャトーブリアンの色にとてもマッチしました。

マニッシュタイプの靴は堅いイメージになりがちですが、サドルシューズのデザインとハリスツイードを合わせることによって温かい印象になったと思います。


続いてこちらはブラックです。





続いて同じブラックなのですが、小さい千鳥格子の柄のタイプです。





ブラックは国産の牛革を使用しています。

製法はハンドソーンウェルテッドでビスポークと同じ技術を用いています。


オーダーメイドの靴はどうしてもご来店いただく必要があるのですが、お店に直接お越しいただけなくてもオンラインショップでご注文いただけるようになりました。

今後オンラインショップでのアイテムを増やしていく予定にしています。

レディースのみの展開で、21.5~25.5のサイズからお選びいただけます。




下の画像もしくはリンクからオンラインショップに移動します





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