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カワムラヒデトモではビスポーク靴、レディースシューズ、靴修理を行っています。
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さて今回は製作中のハリスツイードの靴を取り上げたいと思います。
前回は出し縫いを行い、コテをかけるところまでお伝えしました。


今回はその続きで、ヒールの革を積み上げていきたいと思います。
まずアウトソールと同じ革をヒールの大きさに切り出します。

この革を一枚ずつ貼っていくのですが、このまま貼るのではなく少し加工を施します。
アウトソールのかかと部分は湾曲しているため、そのままの状態では革を貼ることができません。
そのため、革をあらかじめ十分水に浸します。
そして貼る前にヒールの革を上からハンマーで叩いて、革を締めます。
このように革を叩いて締めることには、体重によってヒールが徐々に低くなってくることを防ぐ目的があります。
革を一枚ずつ積み上げるという特性上、経年と共にヒールが低くなっていくことを完全に防ぐことはできないのですが、それを最小限に抑えることができます。
では一枚ずつ革を貼っていきます。

貼ったままの状態は湾曲になっているため、ヒールが水平になるように加工します。

このように一枚貼ったら水平にして、それを繰り返します。
そして最後の一枚には、ラバーを貼ります。
ビスポークは特別なオーダーがない場合、このようなパーツから作っています。

このラバー素材にアウトソールと同じ革を組み合わせます。

ヒールを積み上げることができました。
そのあとは木やすりやガラス片、サンドペーパーなどを使ってヒールを整えていきます。


整えることができたら着色し、コテをかけていきたいと思います。