今回は「すくい縫い」のお話です。
すくい縫い… あまり聞かない言葉ですね。
洋服や靴を作るときに特に使われる言葉です。
靴の製造においてのすくい縫いの工程についてご紹介したいと思います。
つり込みを終え、ウェルトとすくい針と糸を用意できたら準備完了です。
糸は麻糸ではなく、タイガーの糸を使用しています。
では始めましょう。
まず中底のリブに針を刺します。
それと同時にアッパー（表と裏の革）とウェルトにもすくい針を通します。
次にその針で開けた穴に糸を通していきます。
このときにロックするためにアヤをかけるのですが、タイガーの糸の場合はさらにもう一度糸を巻き付けます。
しっかり糸を引っ張り、一針出来上がります。
それを繰り返し、ぐるっと１周を縫い進めたら完成です。
すくい縫いが完成したら、中物などを埋めて本底を貼ります。